2023年現在、エクセルの関数は500近くもあります。
そして入力時、1文字でもスペルがちがっていたり、引数の種類がちがうとエラーになります。
でもすべての関数や引数を、正確に暗記している人なんていません。
少なくともわたしはそんな人に会ったことはありません。
ではエクセルで関数を使いこなしている人は、いったいどうやっているのでしょう?
この記事では、うろ覚えの関数でも正しく入力できる2つの方法。
- 「関数の挿入」ダイアログ
- オートコンプリートの活用
について解説します。
「関数の挿入」ダイアログ
「関数の挿入」ダイアログをひらく
「関数の挿入」ダイアログをひらくには
- 「数式」タブ →「関数の挿入」ボタン
- 「関数の挿入」ボックス (数式バーの左)
のどちらかをクリックしてください。
「関数の検索」は、言葉によって関数の検索をします。
「関数の分類」では使用目的でジャンル分けされています。
「関数名」は該当する関数名のリストです。
「関数の分類」右端の矢印クリックでプルダウンリストがひらきます。
「関数の分類」はリボン上にも表示されています。
以降の記事で、一般的によく使うジャンルのみ説明していきます。
専門分野に特化した関数も多く、わたしもすべては理解してないからです。
「関数の分類」
以下のジャンルについて、ジャンルの説明・代表的な関数を解説します。
バージョンによっては無い関数もふくみます。
- 日付/時刻
- 数学/三角
- 統計
- 検索/行列
- 文字列操作
- 論理
- 情報
日付/時刻
日付や時刻のデータをあつかう関数です。
数学/三角
四則演算や四捨五入などに関するもの、三角関数に関連した関数です。
統計
多くのデータの個数・平均値・最大値など、統計に関連した関数です。
検索/行列
データの中から値を検索したり、行列を操作するための関数です。
表計算ソフトであるエクセルでは多用するジャンルです。
文字列操作
文字列を処理する関数です。
論理
論理式や条件式をあつかう関数です。
IF関数が代表的ですが、SUMIF関数は「数学/三角」、COUNTIF関数は「統計」にふくまれます。
情報
セル自体の情報や、値に関する情報をあつかう関数です。
「関数の引数」ダイアログ
分類から目的の関数をさがします。
リストから選択すると、説明文が下に表示されます。
よければ「OK」。
「関数の引数」ダイアログがひらきます。
引数を入力していきます。
セル範囲の入力には、直接キーボードで入力するほか、マウスで範囲を選択してもOKです。
「OK」をクリックすれば関数が入力されます。
オートコンプリートを使った入力
「関数のつづりは、うっすら覚えてる程度。先頭のひと文字ぐらいはわかる」というときには、オートコンプリートを使って入力したほうが早いです。
正確には「数式オートコンプリート」です。
AVERAGE関数を入力したいとしましょう。
数式を入力したいセルに
=a
まで入力します。
A ではじまる関数名がリストで表示されます。
=av
まで入力すると、さらに
しぼりこまれます。
マウスクリック、または下矢印キー↓ で「AVERAGE」を選択してください。
関数の説明がポップアップされるので確認できます。
ここで注意!
確定するときに反射的に Enter を押したくなりますが、Tab が正解です。
数式オートコンプリートは、矢印 ↑ ↓ で選択してTab で確定
確定すると、関数名とはじめのカッコまで自動的に入力されます。
引数のヒントがポップアップ表示されます。
AVERAGE(数値1, [数値2], …)
と、あります。
太字になっているのは、次に入力する引数です。
AVERAGE関数では、数値もしくはセル参照を入力できます。
セル参照は直接セル番地を入力してもいいですが、マウスでドラッグして入力することもできます。
色のついた参照範囲はマウスで修正したり、移動させたりできます。
一番目の引数を確定すると、[数値2] が太字になります。
[ ] で囲まれた引数は省略することが可能です。
つまり AVERAGE関数は引数ひとつでもOKということです。
ふたつ以上の引数をいれるなら、カンマで区切ることをわすれないでください。
引数の入力が終わったら、最後にとじカッコ ) して Enter です。
まとめ
うろ覚えの関数でも入力できる、ということがお分かりいただきましたか?
むしろ、うろ覚えを増やした方が関数を活用する幅がひろがります。
「なんとなく、こんな事できる関数あったよなぁ」と思ったら、そのつどエクセルの親切機能を利用して、新しい関数を使ってみましょう。
多く使う関数は自然に、覚えていきます。
次の記事では、「超基本関数」の使いかたを具体例をあげてわかりやすく解説します。