エクセルの編集作業で、いちばん最初にやること、
それはセルの選択です。
どんな作業でも、まずセルを選択しなければ始まりません。
それだけに「セル選択」の効率化が、作業全体の効率アップにつながります。
この記事では、
- 単一・複数セル選択
- アクティブセルの動き
- ショートカットキーを使った高速選択
- 全選択
- 選択モード
などを解説しています。
状況にあった選択方法を身につけてください。あなたの作業が確実に効率アップしますよ。
単一セルの選択
1つのセルをマウスでクリックするとそのセルを選択できます。
同時にそのセルはアクティブセルになります。
アクティブセルとは入力待ちの状態のセルです。
キーボード、テンキーで文字や数字などを入力できます。
すでにデータが入っているセルをアクティブにすると、そのまま上書きできます。元のデータを削除したり、Backspace キーを押す必要はありません。
矢印 キーを押すことで、セルの選択を移動させることができます。
複数セルの選択
追加選択
Ctrl キーを押しながらセルを選択することで、現在のセルに追加して複数セルを選択できます。
もっとも新しい選択セルがアクティブセルです。
同じセルをもう一度クリックすると、選択から除外されます。
連続範囲選択
1つのセルを選択した状態から、Shift キーを押しながら他のセルをクリックすると、連続したセル範囲の選択になります。
マウスでドラッグしても同じです。
このとき、選択範囲全体はアミがかかった暗い状態になります。左上の1セルだけが明るくなっています。
ここがアクティブセルです。
アクティブセルの入力が確定されると (Enter キー)、すぐ下のセルが次のアクティブセルとなります。
確定は Enter キーだけでなく Tab キーでもできます。Tab キーを押すと、右のセルにアクティブセルが移動します。
アクティブセルの動き
連続範囲選択時のアクティブセルの動きをもう少しくわしく見てみましょう。
Enterキーで確定
Enter キーを押すたびにアクティブセルは下に移動していきます。
選択範囲のいちばん下まで行くと、つぎは右の列の一番上です。
こうしてジグザグにアクティブセルは移動していき、右下まで行くと最初の左上に戻ります。
Shift キーを押しながら Enter キーを押すと逆方向に移動します。
Tabキーで確定
Tab キーの場合は横方向の動きです。
左から右へ順に移動していき、右端からは下の行の左端に移動します。
同じく Shift キーを押しながらだと、逆方向の移動です。
効率的なデータ入力
こうしたアクティブセルの挙動を把握しておくと、大量のデータ入力も効率的にできます。
初めに入力範囲を選択しておき「入力 → Enter 」をくりかえすだけで、左列の上から下、次にその右列の上から下、というように入力できます。
選択範囲の拡大・縮小
Shift + 矢印 キー 選択範囲の拡大・縮小
Shift と 矢印 キーの組みあわせで選択範囲が拡大・縮小します。
拡大・縮小の基点はアクティブセルです。
Enter キーや Tab キーを使ってアクティブセルを移動させた状態で
Shift + 矢印 キーを押して拡大・縮小の方向を確認してみてください。
選択範囲の高速移動
Ctrl + 矢印キー
Ctrl + 矢印 キー 連続データ間の移動
Ctrl + 矢印 キーを押すと連続したデータの端までセル選択が移動します。
さらに押すと、空白セルを飛ばして次のデータセルです。
その方向にデータが入力されていない場合は、最終行まで移動してしまいます。
矢印は上下左右とも同様です。
Shift キーを使ったセル範囲の拡大も併用できます。
Ctrl + Shift + 矢印 キー 連続データのセル範囲を選択
表の列全体、行全体などを選択するときに便利です。
Endモード
高速移動は End キーでも可能です。
End キーを1回押すと「Endモード」に移行。
ここで 矢印 キーを押すと連続したデータの端に移動します。
1回移動すると Endモードは終了です。なんども移動するときは、そのたびに Endキーを押します。
セルわくをダブルクリック
あるセルを選択した状態でセルわくにカーソルを持っていくと、カーソルが十字の矢印になります。セル移動させるときと同じ状態です。
そのままダブルクリックすると、連続したデータの端まで移動できます。
移動の方向は、上下左右、どのわくを選ぶかによって決まります。
Ctrl + 矢印 キーや End キーと少しちがうのは、空白セルがあるときです。
空白セルの最後、次のデータの前でストップします。また、その方向にデータがまったくないときは移動しません。
したがって不必要に最終列・最終行に移動することはありません。
その他 Ctrlキーのショートカット
Ctrl + Home でA1セルに移動
Ctrl + End データが入力された最終行・最終列のセルに移動
どちらも Shift と併用しての範囲選択が可能です。
また単純に Home を押しただけだと、その行の先頭列に移動します。
全選択
Ctrl + A
表の一部を選択した状態で Ctrl + A を押すと、表全体が選択されます。もう一度押すとシート全体が選択されます。
ここでいう「表全体」とは、となりあった行や列にデータが入っている領域全体のことです。空白行や空白列があると、同じ領域とみなされません。
Ctrl + Shift + Space でも同じ動作をしますが、半角入力モードでなければ機能しません。Ctrl + A だけ覚えればいいでしょう。
Ctrl + Shift + *
Ctrl + Shift + * (アスタリスク)を押すと表全体の選択と同時に、アクティブセルが左上に移動します。もういちど押してもシート全体の選択にはなりません。
このショートカットキーは Shift キーでの範囲拡大と組みあわせると有効です。
全選択のあとすぐに右または下方向に範囲を広げられます。
使用例
またシート左上の三角マークをクリックすると、シート全体が選択されます。
Ctrl + .
Ctrl + . (ピリオド) 選択範囲の四隅にアクティブセルを移動
一見、何に使うのかわからないようなショートカットですが、 Shift + 矢印 キーと組み合わせると非常に有効なショートカットキーになります。
使用例
複数選択解除
Shift + BackSpace
複数セルが選択された状態で Shift + Backspace キーを押せば、複数選択の解除です。
アクティブセルだけ選択された状態になります。
矢印キー
矢印 キーのどれかを押して選択を移動させれば、複数選択が解除されます。
← → 同時押しにすれば、アクティブセルの位置も変わりません。(高速で左,右と移動しているだけですが)
選択モード
選択モードを変更すると、Ctrl 、Shift キーを使わなくても複数のセルが選択できます。
拡張モード
F8 キーを押してください。ステータスバーに「選択範囲の拡張」と表示されます。
1つのセルが選択された状態から他のセルをクリックすると、連続したセル範囲が選択されます。
Shift キーを押しながら選択するのと同じ動作です。
追加モード
Shift + F8 キーを押すと「選択内容の追加または削除」と表示されます。
クリックしたセルが選択範囲に追加されます。Ctrl キーを押しながら選択するのと同じ動作です。
選択モード解除
選択モードを解除するには Esc キーを押すか、もういちど F8 ・Shift + F8 を押します。
その他の選択
ジャンプ機能
特定の条件のセルだけを選択するには「ジャンプ」機能が便利です。
名前の定義を使ったセル範囲の選択
特定のセル範囲に「名前」を付ける事が出来ます。
この機能をセル範囲の選択に使うと便利です。
まとめ
セルの選択は、どんな操作をするときも最初の作業になります。
Ctrl キー・Shift キーを使ったショートカットを使用すると、操作が非常に高速で行えます。
「選択」を極めて、効率をバク上げしましょう!